2022シーズンから新加入する選手を特集。今回は、エル・ゴラッソで鹿島アントラーズ担当を務める田中滋記者に、犬飼智也のエピソードを紹介してもらった。
犬飼智也は人と違う感覚の持ち主だ。それは多彩な趣味や高いファッションセンスからもうかがわれる。若い頃はどこにでもいる好青年という出で立ちだったが、逆に言えば量産型として埋没する個性の持ち主でもあった。しかし、「地味なんで」と謙遜する顔立ちを生かすために髪を伸ばし、髭を生やすことで、彼にしか出せない雰囲気をまとっていく。20代にしてお気に入りの芸術家を見つけ、その人が制作した壺を愛でるようになったサッカー選手は唯一無二だろう。
その感覚は、サッカーにおいても生かされる。CBとしてはオシャレすぎるパスセンスは、頑健さが尊ばれる鹿島においては評価の対象外だったか。しかし、リカルド・ロドリゲスは、・・・・・・