back

REDSPRESS EYES|東京五輪総括。酒井宏樹、遠藤航、橋岡大樹、そして鈴木彩艶は…?|レッズプレス!!

top
東京五輪総括。酒井宏樹、遠藤航、橋岡大樹、そして鈴木彩艶は…?

浦和レッズからも選手を輩出した、東京五輪に出場した今回のU-24日本代表。その戦いを浦和レッズに関係する選手を中心に振り返る。



(石田達也)

53年ぶりとなるメダル獲得を目指した、東京五輪でのU-24日本代表の冒険は4位という形で終わった。

このチームには浦和レッズから、DF酒井宏樹、GK鈴木彩艶、そしてシント・トロイデンに期限付き移籍中のDF橋岡大樹、OBとなる遠藤航が選出されていた。

コロナ禍の自国開催で大きなプレッシャーもあっただろうと思われるが、チームとしての団結力もありまとまっていた。それはピッチに立った一人ひとりから伝わってきた。

オーバーエイジ枠として招集された酒井と遠藤は、それぞれロンドン五輪とリオ五輪で成しえなかったメダル獲得を求めて、後輩たちを励まし、盛り上げて戦ってきた。グループステージを振り返ってみてもチーム力は劇的に向上。日本は本気でメダルを獲得する力があるチームだった。

右サイドバックで出場した酒井は大会を通して相手の進入を許さずディフェンスで奮闘。サイドに蓋をすることでセンターバックに安心感を与えた。そしてグループステージ第3戦・フランス戦では貴重な追加点を決め、チームに勢いを与えていた。負けはしたが準決勝のスペイン戦も彼の力強さが際立っていた。

鈴木(彩)に関してはベンチ外が多くなったが、彼にとって、この経験が無駄ではなかったと思われる。彼は飛び級でのメンバー入りした、パリ五輪も狙える世代だ。当初はバックアップメンバーだったが、試合ごとに登録メンバーを入れ替えることが可能となり可能性も広がっていたが、残念ながら出番は回ってはこなかった。しかしGK谷晃生に負けない天性の力を持っている。現在18歳の彼がパリで日本の守護神となることに期待したい。

また橋岡は、準々決勝のニュージーランド戦では出場停止となった酒井の穴をしっかり埋めていた。クロスの本数も多くはなかったが質の高いモノはあった。チームのムードメーカーとして、いじられ役となり、自称「空気を読めない男」として場を盛り上げ欠かせない存在となっていた。ベンチを外れても腐らず役割を全う。海外で得た逞しさを見せていたことは言うまでもないだろう。

そしてリオデジャネイロ五輪でキャプテンを務めた遠藤。世界の壁を知ったからこそ、海外で挑戦を選択し、ドイツではデュエル勝利数ナンバーワンにまで力を高めた。五輪では全6試合に先発。ボランチの大黒柱としてピッチに立ち奮闘した。インテンシティの強さ、ハードワークでチームに力を与えていた。ただ肉体の限界で迎えたメキシコとの再戦では、らしくないプレーで失点にも絡んだ。とはいえ、彼だけを責めることはできない。

3位決定戦後のフラッシュインタビューで森保一監督は「オリンピックに向けての努力は1ミリたりとも疑う余地はない。そのくらい頑張ってきてくれたので、本当に良くやってくれたと頑張ったという言葉をかけた。ただ、今日勝てなかったということは成長しなければいけないことだと思うので、この悔しさを糧にまた彼らには成長して欲しい」と話した。

メダルまであと一歩と迫ったが、あと一歩が足りなかったことが未来への宿題となった。

ここで流した涙や汗、すべての経験は次につながるはずだ。これで終わりでない。自分たちの力を示し、この悔しさを晴らすためにも、パリ五輪では一番輝くメダルを獲得したい。

その時には、MF武田英寿やDF藤原雄大(ともに期限付き移籍中)など、浦和からもさらに多くの若手を代表に輩出したい。

そのためにはチームで活躍をし、巡ってきたチャンスをモノにすること、そして浦和がアジアの舞台で戦い続け、ヒリヒリする戦いを何度も積むことができるかどうかも大事な点になるだろう。

新たな歴史を創造するメンバーが、浦和から一人でも多く選出されることを切に願っている。

・・・・・・


ログイン・会員登録はコチラから
すべての記事をご覧いただくには、会員登録が必要です。
※既に会員登録済みの場合、ログインを行うことで閲覧可能となります。



(c)REDS PRESS