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REDSPRESS EYES|新加入選手紹介:レオナルド|レッズプレス!!

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新加入選手紹介:レオナルド

2020年から浦和レッズに新加入する選手を特集。第1回は、サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』でアルビレックス新潟の番記者を務める野本桂子記者に、レオナルド選手を紹介してもらった。

決定率31.5%。期待されるとほど結果を残すタイプ

シュートのうまさは、数字が物語る。

決定率は31.5%。シュート3本に1本を仕留め切るストライカーは、J2得点王に輝いた。今季、新潟が積み上げた71得点のうち、約4割にあたる28得点がレオナルドによるもの。18シーズンは鳥取で24ゴールを挙げてJ3得点王。J2とJ3の2カテゴリーで得点王になった選手は初となった。

ペナルティーエリアでは、絶対的な自信と強さ、冷静さが光る。DFに寄せられれば、強靭な腕で押し返して足元のスペースを確保する。複数のDFに囲まれても「ゴール前では、守る側の選手がナーバスになっているものだから」と一切動揺することなく、急所を見極めて正確にネットを揺らす。

自信の源は、日々の積み重ねだ。「冷静にスペースを見つけられても、狙ったところに正確にボールを蹴るための技術がなければ意味がない」と、全体練習後のシュート練習は、絶対に欠かさない。

転んでもただでは起きない。J2第29節・金沢戦(2●3)では、同点がかかるPKを止められ、敗れた。この試合、レオナルドのPKは2本目。成功した1本目と同じ左隅を狙って、相手GKに読まれたのだ。「右に蹴るのは自信がなかった」。翌週の全体練習後、PK練習で右隅を狙って蹴り続けるレオナルドの姿があった。そして訪れた、次のPKの機会。第24節・水戸戦(3○0)では、ゴール右にしっかり決め、自ら苦手意識を払拭したのだ。

ストライカーとして着々と成長を続けている。シーズン当初はこぼれ球やPKからの得点が多かったレオナルドだが、7月以降はポジショニングを改善。DFとDFの間、絶妙な位置に入り込んで正確なトラップでボールを足元に収め、小刻みなタッチで相手をかわして決める形が増えた。見せ場満載のゴールショーは、サポーターを大いに楽しませてくれた。

ゴール前ではふてぶてしいほどの貫禄だが、ピッチ外では22歳の無邪気な若者の表情を見せる。試合前日の囲み取材では、番記者に「明日は何点取ってほしい?」と聞くのが恒例だった。「2点」と言われて実際に2点を取れたあとは、それが験担ぎのようになった。一度、囲み取材対応の連絡がポルトガル語通訳に伝わっていなかったときは、「今日、取材はないんですか?」と彼自身があわてたほど。期待されるほど、結果を出そうと気合が入るタイプだ。そして、実際に結果を出し続けてきた。

J1というトップリーグ、中でも浦和というビッグクラブで注目されることは、彼にとって、この上なく大きなモチベーションになるはずだ。3年連続、異なるカテゴリーで得点王を獲ることも、当然視野にあるだろう。成長著しいストライカーは、さらなる飛躍のステージに立つ。

(サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』野本桂子)

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