ミシャサッカーの成熟が見えた時期もあった。だが、脆(もろ)さもはらんでいた。それが露呈したのが後半戦の戦いだ。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督と歩む3シーズン目を前に、『レッズプレス!!』では、番記者たちに2013シーズンの戦いを象徴する1人の選手を挙げながら総括を依頼。6回にわたって、お届けする。
◆鈴木啓太 〜攻撃のスイッチ〜
『運動量』。来季、ボランチを任される選手を選ぶ上で大事な要素になるのは間違いない。今季は、その部分をプロ14年目の鈴木啓太が担った。単純な運動量で言えば、彼よりも若手選手の方が走れるだろう。だが、サッカーはそう単純なものではない。鈴木には持ち前の危険察知能力がある。かつてイビチャ・オシムも愛した彼の才能は、今季のミシャサッカーにも欠かすことのできないピースだった。
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