「ダービー戦は特別なもので、いつもの2倍くらいモチベーションが高まる。私も現役時代(ドイツの)シュトゥットガルトとシュトゥットガルト・キッカーズのダービーを経験したが、格下は失うものがないだけに上位チームには危険だ。大宮はJ2から昇格したばかりだが、なめてはいけない。(開幕戦で対戦した)ガンバの中央突破をことごとくつぶし、2−0で勝っている。最後まで集中し、なめてかからなければレッズが勝つ」
初のさいたまダービーマッチを翌日に控えた2005年3月25日、浦和駒場スタジアムでの夕刻練習を終えた浦和のギド・ブッフバルト監督は、ダービー戦の意義や大宮との決戦に臨む覚悟をこんなふうに説いてみせた。
「さいたまダービー」として、浦和と大宮がJ1の舞台で初めて対戦したのが05年3月26日、浦和駒場スタジアムに1万7494人の観衆を集めて行われたナビスコカップ予選リーグ第2節だ。浦和は前半に田中達也とエメルソンが得点し、大宮の反撃を1点に抑えて勝利を収めた。
J2時代の00年は4度顔を合わせて浦和の3勝1敗で終わった。浦和市、大宮市、与野市が合併してさいたま市が誕生したのが01年だから、当時は「埼玉ダービー」と呼ばれた。
そうして、J1リーグ戦での最初の「さいたまダービー」が、05年7月9日に浦和の主催試合として埼玉スタジアムでキックオフされる。
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