午後練習が終わり、指宿の空にとばりが下りる頃、阿部勇樹は「ん・・・」といいながら、空を見つめていた。ホテルに向かう長い下り坂の途中で私は2007年のACLのことについて聞こうと阿部を止めた。後ろには選手のサインを待つファン・サポーターの声に混じって阿部は、「もう過去のことですし、振り返っても仕方がない。当時のメンバーも違うし、雰囲気だって違いますから・・・」とつぶやいた。・・・・・・