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試合レポート|第42回皇后杯全日本サッカー選手権大会準々決勝・ジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦=レポート・コメント|レッズプレス!!

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第42回皇后杯全日本サッカー選手権大会準々決勝・ジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦=レポート・コメント

2点差を追いつかれるも、主将DF南萌華の決勝弾でベスト4進出!!

杜の都・仙台。キックオフ午前11時時点の気温は1.1℃。雪が降りしきる極寒での試合となった。

立ち上がり、浦和Lは右サイドから攻撃の起点を作り、千葉陣内に攻め込む。6分、8分にはMF猶本光がミドルシュートを立て続けに打つなか、11分、CKからDF清家貴子がきれいにボレーを決めて浦和Lが先制。

さらに15分には、MF栗島朱里からボールを受けたMF塩越柚歩が、ゴールやや右からきれいな軌道を描いたシュート。これがネットを揺らし、早くも2点目を挙げた。

19分にはFW菅澤優衣香が浮き球をダイレクトシュート。22分には右サイドを突破したDF清家のマイナスのクロスにMF安藤梢がシュート。これはGKにはじかれ、CKに。

25分にもDF清家のクロスにFW菅澤。こぼれ球を後ろからMF安藤がシュート。32分にもペナルティーエリア内に侵入するシーンを作り、浦和Lの攻撃が止まらない。

終了間際、千葉Lがカウンターからチャンスを作るも、浦和Lはすぐさまボールを回収する手際の良さで危なげない守備を見せた。

後半になり、まずは1点返したい千葉Lに対して、浦和Lは前半同様の攻めを展開。

49分にはMF安藤からDF佐々木繭とつながり、MF猶本がシュートを放つなど、細かいパス交換と大きなワンツーで厚い千葉Lの守備陣を崩しにかかった。

千葉Lは後半、3バックから4バックに変更。時間の経過とともに順応し、徐々に盛り返すなか、54分、MF大熊環がミドルシュート。これは浦和LGK池田咲紀子が辛くもセーブした。

浦和Lとしては試合を決定づけるには追加点が欲しいところ。

そこでベンチは70分、MF栗島を下げ、DF高橋はなを投入。左SBの佐々木をボランチに移し、空いた左SBに高橋。サイド攻撃を厚くした。

しかし、これが裏目に出た。74分、浦和Lの左サイドが破られ、最後は代わったばかりの千葉LFW小澤寛に決められてしまう。

さらに77分にはMF鴨川実歩の右サイドからのクロスを、途中出場のMF瀬戸口梢に決められ、わずか3分で同点にされてしまう。

勝ち越し点を取りたい浦和Lは80分、FW菅澤を下げ、MF遠藤優を投入。DF高橋とMF安藤の2トップにし布陣を[4-4-2]に変えた。

そして迎えた83分、ゴール中央、セットプレーのチャンスからDF清家が頭でつないで、最後はDF南萌華が押し込み、3点目を決めた。

残り時間、1点を守る姿勢を微塵も見せず、追加点を狙い続けた浦和L。終了間際、千葉Lに押し込まれるもなんとか跳ね返し、試合終了。

浦和Lが3−2で千葉Lを下し、準決勝進出を決めた。

次は12月24日、サンガスタジアムで午後6時キックオフ。相手はINAC神戸に逆転勝ちしたアルビレックス新潟レディースとなった。

得点

浦和L

11分:DF清家貴子

15分:MF塩越柚歩

83分:DF南萌華

 

千葉L

74分:FW小澤寛

77分:MF瀬戸口梢

 

《浦和レッズレディース》

GK池田咲紀子

DF清家貴子・長船加奈・南萌華・佐々木繭

MF栗島朱里・水谷有希・安藤梢・猶本光・塩越柚歩

FW菅澤優衣香

 

《控え》

GK文道美音

DF乗松瑠華・高橋はな・長嶋玲奈

MF遠藤優・加藤千佳

FW大熊良奈

 

《交代》

70分 MF栗島→DF高橋

80分 FW菅澤→MF遠藤

《森栄次監督》

Q:同点に追いつかれて、危ない時間帯がありましたが。

A:前半のうちに2点取って後半、2−0が一番危ないと伝え、とにかく3点目を取りに行かなければいけないと話をした。千葉は前半は3バック。後半は4バックに変えてきた。後半の4バックにうまくハメられてしまった。どうしのげるのかを見ていた。

いつも[4-4-2]で来るチームが多いので(選手たちは)慣れていると思ったが、千葉の勢いに押され、やられてしまった。反省すべき点。

Q:それでもすぐさま3点目をとれるのはいまのチームの強さだと思います。

A:外からはそう思われるかもしれないが、我々としては追いつかれたところに修正をかけたい。

1点取られたとしても、もう1点取られないようにしのがなければならかった。追加点を取りにいくところが課題。決められるシーンがなかったわけではないので。

Q:攻撃の狙いは?

A:前半は千葉が後ろに下がってくれたので、サイドからの攻撃やワンツーから入るようにした。後半になり、千葉が押せ押せになった。

菅澤がきょうの試合でスタメンに入ったが、コンディションがもう少し上がってくれれば、もう少し収まりができ、ひっくり返すことができたと思う。

Q:高橋選手を左SBに投入したあと、失点となり、すぐに高橋選手を前線に置き、修正しましたが。

A:期待したのは左サイドバックに置いて、縦に入る、左サイドから崩すという点。

ただ逆に相手の勢いがあって、高橋のサイドから崩されてしまった。

そこをまた修正して、ボランチの佐々木は左サイドバックに戻して、(高橋を)前線に置いた。高橋はユーティリティーな特長がある選手なので(起用した)。もう少し行けるかなと思ったが、正直、やられてしまった。

Q:このチームの安定感は?

A:横綱相撲をとるつもりはない。試合を落ち着いて90分でケリをつけようと伝えている。強弱というか、いまいくところ、いまいかないところができている。

Q:次の新潟Lについて。

A:対戦しているので、ビデオを見ながら考えたい。

きょうの悪い部分、勉強になったところを修正する。

我々が目指すのは変えずにやっていきたい。そこで勝負したい。

相手より自分たちが、自分たちのサッカーをして勝っていこうよと。そこを曲げずにやっていきたい。

《清家貴子》

Q:1点目は練習通りでしたか?

A:あのような練習はしていなかったが、セットプレーの練習はしている。

そのなかで良い形でフリーで自分のところにきたので、うまく当てることだけを考え、ミートだけ意識した。

Q:右サイドから相手を崩すシーンが多くありましたが。

A:千葉が相手ということで、自分が高い位置をとることで相手の5バックのワイドの選手を相手DFラインにとどめるというか、前にいかせない働きをしていた。

自分が空けた後ろのスペースを塩越選手、水谷選手などボランチの選手が入って、そこから崩していくプランだった。前半はうまくいった。

Q:後半、2点決められ、同点に追いつかれてしまいましたが。

A:後半が始まるとき、0−0のつもりで気持ちを緩めないようにいこうと話をしていた。

相手の勢いに圧倒され、崩せなくなってしまった。勢いにやられてしまった感じ。

Q:それでも3点目をすぐさま返すのはいまのチームの強さだと思いますが。

A:ほかの選手はどうかはわからないが、2点取られたあとも90分で決着がつくだろうと思っていた。なにかしらの形で誰かがやってくれると思っていた。予想通りだった。

Q:その3点目、最終的には南選手のゴールですが、その前に清家選手が関与していました。

A:狙ってはいなかった。(その場面は)普通に自分のところにボールが来て、シュートを狙ったが、ちょっと外れたところに南選手がいた。セットプレーは数多く練習でやってきた。バランスよく人数も入っていたので、タイミングや感覚があったゴールだった。

Q:浦和Lはポゼッションのチームですが、セットプレーでも強みを見せていますね。

A:きょうで言えば、1点目と3点目もそうだが、どんなかたちでも1点入れば楽になる。ことしはセットプレーが強みになっている。

Q:次は準決勝になります。

A:皇后杯を取りたい気持ちはみんな持っているが、絶対に優勝しようという感じは表に出さず、1試合1試合、やっていく思いが強い。

《南萌華》

Q:試合を振り返って、いかがでしたか?

A:結果的に勝てたことが良かった。2失点したが、(勝ち上がったので)まだ試合はできるということなので、改善していきたい。

Q:前半は特によかったと思いますが。

A:ボールを保持して自分たちの形で攻撃ができていた。自分たちらしくできていた。きのう、アルビレックス新潟レディースとINAC神戸が対戦し、2−0から新潟が逆転したので、気を引き締められた。きょうの試合では2失点したが、落ち着いてプレーできた。

Q:3点目について。

A:セットプレーはいまのチームの強み。自分はリーグで得点できなかったので、ことしのうちに1点、2点と取りたかった。たしかに後半は2失点したことは反省したいが、大きく崩れることはなかった。試合後に話したが、90分で試合を決めたかった。チームとしては焦りよりも落ち着いていたからこその決勝点だった。

Q:次は準決勝ですが。

A:試合前も話したが、皇后杯は負けたらおしまいというプレッシャーがある。でも、みんなリーグの1試合と考えている。目の前の1試合1試合に勝つことしか考えていない。最後は優勝してよいかたちでことしを終わりたい。

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