高橋はなのハットトリックで勝点1を拾う
きょう6月23日(日)、浦和駒場スタジアムで2019プレナスなでしこリーグカップ第1部Bグループ第7節伊賀フットボールクラブくノ一戦が行われ、浦和レッズレディースは3−3のドローで試合を終えた。
試合の立ち上がりは最悪だった。開始4分、浮き球で簡単に裏を取られるとGKとの1対1の状況を作られて失点。続く6分には、コーナーキックから決められ連続失点となった。
2点を追う中、16分、高橋はながドリブルで持ち上がり強引にシュートを打つがわずかに枠を捉えきれず。しかし、その4分後、高橋が出足の鋭さを生かしドリブルで突破し力強い右足シュートを放ち1点差とするのだが、27分に道上彩花にミドルシュートを捻じ込まれハットトリックを決められてしまった。
だが37分には高橋が推進力をみせ敵陣深くでパスを受けると迷うことなく右足を振り抜きゴールネットを揺らした。
すると45+2分にも頼れる背番号7が、ゴール前の混戦から左足で押し込み、こちらもハットトリックをマーク。ファーストハーフを3−3で折り返した。
セカンドハーフは浦女がペースを握る。球際で勝ち、セカンドボールを拾えていたことが大きな要因だった。
だが、次の1点が欲しい両チームは裏狙い一辺倒となり、長いボールが行き交う落ち着かない展開となる。
その中、押し込むことでリズムると流れは一気にホームチームへと傾く。85分には吉良知夏がボレーシュートを放つもGK正面。チームは高橋にボールを集めるが、その後はネットは揺さぶれず勝点1を分け合う形となった。
残り2試合。決勝トーナメントのチケットを確保するためにも負けられない戦いが続く。
日時/6月23日(日)14時キックオフ
会場/浦和駒場スタジアム
試合終了/3対3
観客数/947人
主審/中本早紀
副審/梅田和洋、長谷川豊
第4の審判/新井恵子
浦和レッズレディース
監督/森栄次
先発
GK:松本真未子
DF:清家貴子、長船加奈、長嶋玲奈、佐々木繭
MF:栗島朱里、柴田華絵、安藤梢、水谷有希、吉良知夏
FW:高橋はな
サブ
GK:福田史織
MF:井之川茉優、柳澤紗希、柴山史菜、井戸ケイト
FW:植村祥子、大熊良奈
得点
4分 伊賀FC(道上彩花)
6分 伊賀FC(道上彩花)
20分 レッズレディース(高橋はな)
27分 伊賀FC(道上彩花)
37分 レッズレディース(高橋はな)
45+2分 レッズレディース(高橋はな)
監督&選手コメント
≪森栄次監督≫
ゲームの入り方として「前半を0−0か、1−0で帰ってこよう」という話をして、結果的に早い時間に失点をしてしまった。もっとプレスにいけたと思うが、トータルで考えると頑張って3−3まで追いついたことはプラス。けが人も増えていて駒が少ない苦肉の策で高橋をトップにもっていった。思った以上に仕掛けることも出来ていた。彼女に対しては良い評価。後半は相手の道上選手に対してのマークと裏を狙うことを選択させた。
(交代のカードを切らなかったのは)流れを変えたくなかった。一人変えることで流れが変わる懸念があった。行けるところまで行かせようと思った。
(次戦に向けて)あと2つ勝って2位を奪いたい。ぜひとも応援をお願いします。
≪清家貴子≫
高橋がやりあってくれた。後半にセンターバックに入って絶対に失点だけはしないことを意識してプレーした。
(前半2失点をしたが)チームは死んでいなかったので“やるぞ”という感じがあった。相手のDFラインがこちらのFWを嫌がっているのが分かっていたので狙っていった。
(センターバックとしての狙いは)相手の道上選手が嫌がるのは自分だと監督が判断してのことだと思う。
(後半に追加点が欲しかったと思うが)セットプレーで得点が取れるようになったら強いチームになると思う。もう落とせない試合なので残りの2試合勝ちたい。
≪松本真未子≫
試合の入りが良くなかったがドローに出来たのは大きな成果だと思う。後半、得点して勝ち切りたかったのが本音。道上選手は分かっていても止められない。どうにかして止めたかった。GKとしてはゼロが理想なので、もう1度自分を見つめ直さないといけない。残りの2試合にしっかりと勝ち切って2位を確保して決勝トーナメントに行きたい。
≪水谷有希≫
しっかりやれば追いつける雰囲気はあった。実際に追いつくことが出来て良かったと思う。立ち上がりの2失点は改善しつつ、こちらがやりたいことを出すために何とかしたい。
(流れを変えたのは)監督から「自分たちのセンターバックとセンタフォワードの勝負になる」という話があり、そこで勝てていたことが全体に波及したと思う。高橋選手が収めてくれたり、守備陣が体を張ってくれていたおかげだと思う。
(決勝トーナメントに向けて)立ち上がりの改善しつつ、そしてセットプレーで失点しないことを意識して突破を狙いたい。
≪高橋はな≫
伊賀のDFの裏が狙いだった。自分の特長を生かして狙った。推進力を生かして得点を取れたことは良かった。逆に封じられた時の展開で苦しくなってしまった。
(ハットトリックについて)結果だけ見ればうれしいが悔しい気持ちのほうが勝っている。チームとして結果が残せたがチームを勝利に導けなかったのは申し訳ない。前半を3−3で終えて、後半に逆転することを狙ったがゴールに迫る回数が少なかった。1つのミスがなければ失点もなかった。練習から基礎を大事にしていきたい。勝つことだけを考えて上に進められるように準備をしていきたい。
≪柴田華絵≫
失点を先にしてしまって苦しい試合になったが追い付けたことは良かった。だが同点に追いつけたが勝ち越す力がなかった。
(後半のゲームプランは)相手が前からくるので大きいボールを多めにして入った。流れの中での得点が欲しかった。
(次戦に向けて)決勝トーナメントに上がるためにも勝たなければいけない。勝ちにこだわって戦っていきたい。
(石田達也)