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試合レポート|またもベレーザの壁に阻まれる。積極的にプレーも、準決勝敗退|レッズプレス!!

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またもベレーザの壁に阻まれる。積極的にプレーも、準決勝敗退

皇后杯JFA第40回全日本女子サッカー選手権・準決勝の舞台に駒を進めた浦和レッズレディース。対戦相手は“リーグ覇者”で大会連覇を狙う日テレ・ベレーザだ。

2014年大会では決勝戦でぶつかりレッズレディースは0−1で敗れ、2017年大会の準決勝では1−2で涙を呑んだ。何としても、その借りを返したい相手だ。

スロースターターの日テレがエンジンをかける前に得点を取るという意思が強かったレッズレディース。「前半に2点を取るぐらいの気持ちで勝負したい」と池田咲紀子が口にしていたとおり、攻撃的な姿勢を見せた。

2分にはセンターライン付近でインターセプトをした栗島朱里がドリブルで持ち上がりシュートにまで持ち込む。19分には吉良知夏がミドルシュートを放ったが、相手GKのファインプレーに遭った。

24分には、「相手がキーパーに返すところで(奪ったが)、自分が外してしまった」(菅澤優衣香)。バックパスに反応した菅澤だったが、ゴールの枠からわずかに逸れていった。

40分、ペナルティーエリアに侵入されシュートを打たれたが、池田がビッグセーブ。これでレッズレディースに流れが来たと思われたが、続く43分、日テレの田中美南に得点を許した。

前半は、日テレのパスワークに翻弄されながらもボールホルダーへのプレッシャーと球際での強さで上回り、粘り強い守備での対応も光っていた。それだけに、もったいない失点となった。

後半に入り、55分には右サイドからのクロスを菅澤が合わせたが惜しくも外れる。

時間の経過とともに日テレが少しづつギアを上げた。前線へ積極的にボールを入れて圧力をかけ、これによってレッズレディースは押し込まれた。

追いかけるレッズレディースは厚みのある攻撃を繰り出せず、アディショナルタイムに高橋はなが強烈なミドルを狙ったがクロスバーに嫌われ、0−1のまま試合を終えた。

正木監督は試合を「積極的に仕掛けることをやってきた。高い位置で奪えることを想定してやってきたので、ファーストチャンスで決め切るかどうか、決め切らなかった時に、どう持っていくか。失点は残念だが、積極さは出たので良かった部分もある」と振り返った。

決め切る力をつけることも重要となる。

ただ敗れはしたが、自分たちの目指すサッカーが出来た手応えは大きい。これを来シーズンの糧にしなければならない。


日時/12月29日(土)12時キックオフ
会場/パナソニックスタジアム吹田
試合終了/0−1
観客数/2662人
主審/高橋早織
副審/手代木直美、伊藤美奈子
第4の審判/井脇真理子

浦和レッズレディース
監督/正木裕史
先発
GK:池田咲紀子
DF:長船加奈、佐々木繭、南萌華、長嶋玲奈
MF:栗島朱里、柴田華絵、大熊良奈(58分:遠藤優)
FW:菅澤優衣香、吉良知夏、高橋はな

サブ
GK:松本真未子
DF:高畑志帆
MF:木崎あおい、遠藤優、加藤千佳
FW:清家貴子、安藤梢

得点
43分:田中(日テレ)

≪正木裕史監督≫
12月29日という年末に埼玉から足を運んでくれたサポーターに勝利を届けられず残念。ここまで熱い応援をしてくれたことに感謝したい。3回戦終了後にけが人が出る中で難しい準備もあったが、一人ひとりが責任を持って、この試合の準備をしてくれたこと、一生懸命90分、戦い抜いてくれたことをうれしく思う。

(中央突破を止めることがキーだったが)ブロックを作って引いてカウンターがしやすい状況だが、中央を仕掛けてくるベレーザに対して、90分の中でチャンスを作られる中、ピッチに立つ選手のパワーで前線からプレスをかけて行こうと思った。

(ゴールに迫るシーンも多かったが)リーグ戦は、攻撃面で消極的な形で終えていた。背後を取る部分、1対1を仕掛ける部分でアクションがなくなっていたので、積極的に仕掛けることをやってきた。高い位置で奪えることを想定してやってきたので、ファーストチャンスで決め切るかどうか、決め切らなかった時に、どう持っていくか。失点は残念だが、積極さは出たので良かった部分もある。

(上位チームの壁を乗り越えるためには)チャレンジすることはやってくれた。攻撃でメンタル的にネガティブになり受けてしまうことが多かったが、皇后杯では自分たちから仕掛ける、強い気持ちで戦うことをトライしてきた。ハーフタイムに言ったが、少し引く形になり前に行けなかった。仕掛けていく強気な姿勢、ボールを受ける勇気を出せば必ず打開できると思う。

(来季に向けて)シーズン途中に監督を引き受けて、メンタル的な刺激をしてきたつもりなので継続し、新しい監督のサッカーとマッチしていけばいいと思う。

≪池田咲紀子≫
ボールは持たれたが、チームとしてネガティブな試合ではなかった。シュートも何本が打ち、その1本が決まれば流れがこちらに来るという話をしていた。点を取れなかったことは残念だが、最後まで誰も諦めずに戦えたことは良かった。

(失点シーンは)DFの間から出てきたボールで難しい状況だったが、やられてしまっているので、しょうがないでは済ませられない。自分に何が出来たかを考えて次につなげたい。

≪菅澤優衣香≫
前半のバックパスのシーン、相手がキーパーに返すところで、自分が外してしまったので……チームとしては前半に勢いを持っていた分、シュートチャンスもあったので1本は決めたかった。

(皇后杯を振り返ると)チームとしてやりたいことは試合の中で出来ていた。最後の勝てる・勝てないはシュートを決めるかどうか。そこはしょうがないが、きょうはチームとして良い試合が出来たと思う。


≪高橋はな≫
守備は全員が気持ちを込めて頑張った。チャンスも作れていたので決めていれば違った展開になったと思う。シュートチャンスに関しては前半のチャンスを含め点を決め切る力をつけないと厳しい。あとは苦しい中でクリアーしたボールを収めたり、裏に抜けることをもっとどん欲にやる必要があった。

(最後のシュートは)気持ちで押し込むこと、とにかく足を振ろうと。入るかと思ったが(クロスバーにあたり)まだまだだと思った。


≪栗島朱里≫
きょうは怖がらず前から積極的にプレスをかけていくプレーをした。引くことはなく、積極的にいったが結果、負けてしまったが、みんなで頑張ってプレーをした。前半失点ゼロを意識したが失点してしまった。チャンスもあったので、そこで決めるかどうかで、試合は決まる。

≪柴田華絵≫

自分たちが前に行ってやりたいことを出せた試合だった。粘り強く戦うことで2強(日テレ、I神戸)を捕まえられる感触はある。ただ後半に少し足が止まってやられたのは残念。

(石田達也)

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