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試合レポート|2017プレナスなでしこリーグカップ1部Bグループ第7節・INAC神戸レオネッサ戦=試合ダイジェスト&コメント|レッズプレス!!

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2017プレナスなでしこリーグカップ1部Bグループ第7節・INAC神戸レオネッサ戦=試合ダイジェスト&コメント

リーグ杯、INACに勝利でBグループ首位!

15時30分時点で、33℃を記録した7月8日(土)の浦和駒場スタジアム。現在、リーグ戦は一時中断し、プレナスなでしこリーグカップに臨んでいる。リーグカップは2グループに分かれ、Bグループに入った浦和レッズレディースは3勝2分と5戦無敗で、きょうの第7節(1試合なし)を迎えた。

前節のアウェイゲームで、浦和復帰後初得点を決めたFW安藤梢が先発出場。FW菅澤優衣香と組み、対するINAC神戸レオネッサから得点を奪うため、前線で体を張った。最終ラインには、練習中の競り合いで後方に倒れ、肘を負傷したDF長船加奈に代わり、DF長嶋洸が先発起用。

また左サイドバックには、DF北川ひかるが起用された。およそ3ヵ月、ケガから復帰しての今季初先発に、試合後には嬉し涙を浮かべた。涙を浮かべた理由は、きょうの90分間でサポーターに見せたプレーに対して十分な手応えがあったからだ。北川は開始早々から積極的に駆け上がり、持ち前のパワーを生かしていた。

試合はこう着状態の中、迎えた31分、INACのFW増谷理花の得点を許した。中島依美→大野忍とつながったボールを背番号9は確実に決めた。先制点を奪われたが、浦和は落ち着いて試合を進め、前半終了間際の44分、後方からのボールに菅澤が抜け出し、GKと1対1。GKが前に出てきたところを、ボールをふわりと浮かして、無人のゴールへシュートを決めた。1−1で後半に臨んだ。

石原孝尚監督はハーフタイムで、安藤梢を下げてFW白木星を投入。この交代について、石原監督は「何かを起こす選手。その武器に期待した」と説明。この采配がズバリと当たった。前線に立った白木のもとに58分、ボールが渡ると、GKの動きを冷静に見て流し込んだ。涙を浮かべた決勝弾。2−1とリードした。

INACとは今季3度対戦し、ここまで1分2敗。ミーティングでは、石原監督が勝利にこだわる言葉を選手へ伝えていたという。終盤に先発起用の長嶋をサポートしていたDF高畑志帆が負傷で交代。代わって、今季トップチームに昇格したDF南萌華がピッチに立った。経験こそ少ないが、落ち着いたプレーでリードを守りきり、浦和は2−1で勝利。INAC戦4度目でうれしい白星を飾り、Bグループの首位に立った。

2017プレナスなでしこリーグカップ1部Bグループ 第7節 INAC神戸レオネッサ戦
日時/7月8日(土) 17:00キックオフ
会場/浦和駒場スタジアム(埼玉県)
試合終了/2対1 (前半1対1)勝利
観客数/1,754人
主審/松下 朝香
副審/高橋 早織、永野 貴大
第4の審判員/原 道代

浦和レッズ
監督/石原孝尚

≪先発メンバー≫
GK:平尾知佳
DF:栗島朱里・長嶋洸・高畑志帆(83分→南萌華)・北川ひかる
MF:柴田華絵・筏井りさ・猶本光・塩越柚歩(88分→木崎あおい)
FW:菅澤優衣香(90+2分→吉良知夏)・安藤梢(HT→白木星)(90+3分→清家貴子)

≪SUB》
GK:松本真未子
DF:三谷沙也加

□得点□
31分 増矢理花(?神戸)
44分 菅澤優衣香(浦和)
58分 白木星(浦和)

《石原孝尚監督》
今年やってきている守備、攻撃のことをちゃんと自分たちがやれれば、十分に勝つチャンスはあると思っていた。それを選手が積極的に信じてやってくれたからだと思う。失点は当然ショックがあったと思うが、自分たちがやることは続けようという形で、その中で菅澤(優衣香)がうまく良い時間帯に決めてくれた。あの1点は、後半、何かを手を打つにしても大きかった。

長船が練習中に肘をケガしたが、長島が想像以上というか、初先発の中ではきっちりとやってくれて、これでまたチーム力が上がるのかなと思う。(FW登録が3人控えにいた中で、白木星をまず起用した点は)吉良(知夏)の方がバランス良かったり、清家(貴子)はもう少し時間を見たかったりという中で、ボールを持った時に流れに関係なく点を取れる、何かを起こせる選手というところで、白木を。武器に期待して。当たり外れはあるなと思っていたが、強気に行けたのは良かった。

安藤(梢)が帰ってきて球ぎわの話をする中で、今年、週のはじめに全員で取り組んでいる体幹トレーニングの成果など、フィットネスをあげようという点を徐々に形になっているのかなと思う。夏の(暑い中での)ゲームだが、テンションを下げずにやれていたのは、選手の成長かな?と感じる。

(勝利は)選手たちが信じてトレーニングして成長しているので、勝ち切ることでまた自信にして、次のステップへつながるという意味で、全員で戦おうという話はしていた。役割をみんなが分かってしっかりと戦ってくれた。

(今季の開幕から)最初は「自分たちが思った通りにやってみよう」という形で、そこから少し勝敗を左右するポイントを選手が意識していき、失点がここ10試合、きょうで11試合の中で3失点。すべてINACに取られているだけ。自分たちの良さを出しながらだけど、しっかりと守りながら、というところができているので、そういう点の積み上げができている。

《平尾知佳》
(長嶋)洸さんとは2年目になるので、試合は初先発だったが、落ち着いてやってくれたし、(長嶋)洸さんのディフェンスで救われた部分もたくさんあったので、そういうところで、チーム力が上がっているのかなと感じている。どこのチーム相手でも同じだが、サイドバックへ追いやってはめるという意思疎通はできていたが、INACは個々の力があるのでかわされる部分はあった。前半の最後の方は大野さんにフリーで持たせる部分があった。失点場面も含めて。もっとディフェンスラインを押し上げ、相手がプレーするスペースをなくしていけたらなと思う。失点場面は大野さんをフリーにさせたら危ないなと感じた。

前半の菅澤選手のゴールも、後半の白木(星)選手のゴールも良かった。白木選手はゴールを決めて泣きながら喜んでいて、自分も泣きそうになった。FWはポジション争いが激しいので、自分が決めてやるぞという気持ちは練習から感じている。そこで決めてくれたのは良かった。

(今季4戦目のINAC戦での勝利について)自分が浦和レッズレディースに入ってINACに初めて勝利した。うれしかったし、今シーズン、ずっと勝っていなかったので、この試合にかける想いはチームとしても個人としても大きかった。きょうの試合で勝つことができて良かった。カップ戦、残り2試合に勝って、1位で(決勝トーナメントへ)いきたい。

《長嶋洸》
2日前くらいが一番緊張したが、試合前になったら、みんなの声かけやサポーターの皆さんの声で「やってやるぞ」という気持ち、強い気持ちで挑めた。守備、守備になっていた分、ビルドアップの面でうまくいかなかったが、自信を持って中盤の(猶本)光のところにボールを当てることだったり、前を向いたりできた。精度を上げたい。

守備の時間が多かったが、そこをしのいで勝つことができたことが大事かなと思う。前半のうちに失点してしまったので、これ以上は失点できないぞと(高畑)志帆さんと話し、ディフェンスラインで修正した。後半は攻め込まれる時間が多かったが、しっかりとラインコントロールができて、前半よりは守備がしやすかった。

(大野忍選手とのマッチアップは)いつも(安藤)梢さんや(菅澤)優衣香さんとやっているので、試合前に「あの2人を抑えているのだから、大丈夫だよ」と(吉良)知夏さんが言ってくれた。「そうだよ!」という強い気持ちでできた。(南萌華と組んだのは)普段から一緒にやっているし、心強かった。「無失点で行こう」と、そこからまた気持ちを高めることができた。(高畑)志帆さんの分も、絶対に失点しないぞという気持ちでプレーできた。

《北川ひかる》
ケガして、治ってからも、サブで、(試合に出場しても)10分だったり、短い時間の中で、90分試合に出ることをやりたいと思っていた。きょうのホームゲームで、初先発で使ってもらうことができて、(ここまでの)3ヶ月は長かったけれど……(涙)。しっかりと治して、リハビリをやってきて良かったなと思う。サポーターの人数も多く、自分がやれることはしっかりとやらなければいけないなと思った。サポーターのためにも、頑張らなければという想いが強かった。勝ちきれたことが良かった。

今週、コンディションが徐々に上がってきていた。その面で、インターセプトでボールを取ることもできたし、最初に比べたらコンディションは良いけれど、まだ上げられる感じもある。(試合感覚の不安は)試合前にはあったが、それよりも自信が大きかった。1対1は絶対に負けなかったし、長所が出せた。(得点場面など)前にパスを出させないという役割は果たせたと思う。勝って終わるのと、負けて終わるのでは自分の今までのリハビリの成果が発揮できていないというか、自分としてはそういう考えになることもあると思うので、(勝利で)さらに自信になる。

まだまだダメな部分もあるが、今後修正すれば良いかなと思う。きょうは完全にうれしい涙ですね、これは。きょうは結構みんな泣いていたと思う(笑)。INACとは今季4戦あって、3戦勝ちきれず、きょうは絶対に勝ちたいと監督からも言われていたし、一体感が強かったと思う。ミーティングの時に強めに「きょうは勝ちたい」という想いを伝えてくれた。自分たちもそれに応えられるようなプレーがしたいと思って入っている。

《筏井りさ》
今季、4度目の対戦で、まだ勝っていなかったので、絶対に気持ち的に勝ちたいと思っていたが、前半、自分の横パスのミスからやられてしまった。相手が人数をかけてくるのは分かっていたので、中盤で、もう一度しぶとく人数をかけてやらなければいけなかったが、(その中でも)崩していくのがINACは巧いので、やられたのは自分としては反省。

きょう、自分としては17時キックオフでだいぶ涼しくなり、いけるなと思っていた。攻め疲れした時に、(猶本)光が前めにパワーがある選手なので、その選手を守備に戻しきれなかった時に耐えきれないなと前半の中で話していて、「時間をかけるから戻してきて」と伝えていた。もう一度、後半になった時、最初は前からいこうという話で、それが継続できた中で良い形を作ることができた。(前半での1−1は)得点した(菅澤)優衣香だが、前半途中は動きが少なく、少しきついのかなと思って見ていたが、ああいう一発でしっかりと決めきってくれるので助かった。

(練習中の長船加奈負傷で最終ラインの顔ぶれが変わる中)不安もあったが、チームの総合力としては普段から練習で頑張っている姿を見ているし、逆にそういう時に勝ってしまうのかなと楽しみであったり、それ以上の仕事をしているからすごいなと思った。本当に良かった。1位抜けして決勝を迎えたい。代表組が不在の試合もあるが、次は仙台。今季はやられてばかりなので、借りを返すためにも勝ちたい。チームとしては積み重ねている部分が多いので、リーグ戦につながるような大会にできるように、日々積み重ねてやっていきたい。

《塩越柚歩》
きょうはいつもよりも動けたということがあり、自分の中でもいけるという感じを持っていた。チームとしては暑さなどの環境は相手も同じだから、気持ちで勝とうと試合前から監督を含めて話していて、守りきれて良かったなと思う試合になった。INAC相手というより、きょうは自分の気持ちとしても、苦手意識、勝てない相手に対して、勝ち、自信になった試合となった。良いシーンを何回か作ることができていたから、得点できる自信はあった。前半のうちには返したいと思っていた。失点しても、みんなも気持ちを落とすことなく、続けることができたので、それが前半のうちの得点につながったと思う。

(菅澤優衣香、安藤梢と近くでプレーするにあたっては)2人とも前も向けるし、キープもできる。合わせてくれるというか、やりやすい。自分が思ったようにやらせてくれる。その中で、距離を近い関係を保って、そらせる時には裏に思いきり抜けようとか、そういう意識を持ってプレーした。INACに勝ったのは大きいと思うし、次、決勝トーナメントへ出るために大きい勝利を得ることができたと思うので、次も落とさずに勝ちたい。

《白木星》
ガムシャラにプレスをかけて、少しでも勝利に結びつけられたらと思っていた。とにかく、とてもうれしくて、涙も出てしまったが、まだ時間もあるので、切り替えていこうという気持ちになれた。FWは競争率が常に高いので、長所を生かしつつ、また試合に出て結果を出せたらなと思っている。自分の長所であるドリブルと裏に抜けるプレーを生かしながら、結果としてチームの勝利に貢献できたらなと思う。

《菅澤優衣香》
しっかりと2−1で勝てたのは良かった。攻めることができる時間帯と、押されている時間帯があったが、チーム全体でしっかりと守りきることができた点が収穫かなと思う。塩越選手から良いボールがきて、相手とうまく入れ替わることができたこと、あとはGKとの1対1で冷静になれたというところでしっかりと決めきれて良かった。

試合が始まる前から、みんなで絶対に勝つぞと言っていたので、それはしっかりと結果で残せたのは良かった。トレーニングから(流動的な)動きはやっていたので、それがしっかりと試合に出ていたのかなと思う。1戦1戦、チーム全体で勝ちきることと、FWとして自分自身、点を取れるように頑張りたい。

《南萌華》
(長嶋)洸さんも初先発。私も準備していた。いつも練習の時の紅白戦では一緒にやっているので、連係や声かけはいつも通りで、その中で「相手がINAC」というだけ、その意識でやれたので、落ち着いてプレーできたと思う。あとから入った身として90分間出ようとしている人以上に頑張らなければいけないと思っていたし、自分が後ろから声をかけて、残りの時間を守ろうと思っていた。INACというチームに勝利できたのは自信になる。そういう相手の中で試合に出られたこともプラス。今後、チャンスがあれば、しっかりと結果を残していけるように頑張りたい。

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