《吉田靖監督》
前節からの2試合は、残留争いの直接対決。絶対に勝たなければいけないと思っていた。チーム自体、リーグカップをはさんで良くなってきたので、ある程度の手応えはあったが、最初で躓いたら、同じことを繰り返してしまうなと思い、前節の大阪高槻戦から慎重に戦っていた。
ゲームを支配できることは予想できていたが、あとはどのように点を取るか。（大阪高槻に）4点、（今節で）3点と得点を積み重ねられたので、チームが良くなっている証拠だと思う。長くやってきたことがだいぶゲームに出ている。最初の頃はなかなかコンビネーションがうまくいかなかったり、戦い方が不安定だったり。でも、このところはだいぶ安定した試合ができるようになった手応えはある。
（白木星は）ずっと我慢して使ってきて、だいぶやっと彼女の良さがゲームで出せるようになったのではないか。ただ、前期のように少し失敗したら全くダメになってしまう面はまだあると思うので、これからも続けていくことが大切。
この2戦は、とにかく2勝しなければいけないと思っていた。湯郷ベルとは、まだ3差。1点でも多く勝ち点を積み重ね、絶対に2部に落ちることのないような戦いをしたい。
《キャプテン後藤三知》
自分たちも、相手も勝ちたいゲームの中、先制点をとって勝ちきりたい気持ちがあった。白木選手が仕掛けて獲得したPK。決めることができて良かった。きょうは、相手もコンパクトに守備をしてきたので、いつものような攻撃を数多く作ることはできなかったが、チームとしてピッチを広く使い、全体を見ながらサイドから行くのか、中央から行くのか、その狙いを持ちながらプレーしている中で、少しずつサイドチェンジからチャンスを作ることもできている。まだ満足はできる内容ではないと思っているが。うまくいかない時期は、できないことやできなかったことに向きがちだったが、いまはできること、できそうなことに目を向けられるようになった。
《白木星》
1分目に外してしまったので、やばいのではないかと思った。PKをもらえたシーンはドリブルで仕掛け、抜けられた。そこからは少しずつ自分の仕掛けができるという感覚でプレーしていた。
（2点目のシーンは）最初はGKが前に出ていたので、空いていると思ったが、チップキックに自信がなく、そこで一度ボールを持ってしまったらタイミングが合わずに逃げるしかなかった。
点はなかったが、きょうのプレーは自分らしさを出せたと思う。先週からチームのバランスがとても良く、前を向きやすい。連携プレーもできていたので、やりやすかった。（猶本光は）前線で関わってくれるし、バランスを見るというよりも、ガンガンと前に出てきてくれる。それに合わせたプレーもできるし、やりやすい。
《猶本光》
最初に白木がビッグチャンスを迎え、あれを決められていれば、もう少し、楽な試合展開だったかなと思うが、試合の入り方としては悪くはなかった。練習中から相手のカウンター攻撃には気をつけようという話をしていて、そこはうまく後ろがリスクマネジメントをしてくれた。
リーグカップ戦のときよりもコンディションは上がっている。毎週上がってきているので、試合ごとに上げていければと思う。前半は、少し単発な攻撃が多かった。それは守備で、相手のアンカーのところの守備をFWに任せ過ぎてしまった。だから、ボールを奪った後も、良いポジションにいられなかったと思う。そこを途中から、自分が出るようにしたら、ボールを奪った後に良い攻撃につなげられた。ギャップに入れたのではないかなと思う。
《池田咲紀子》
試合ではあまり緊張しないタイプ。また、大事な試合の時、相手が湯郷ベルということが今までにもあったので、緊張せず、自分が今までやってきたことをしっかりと出すことに集中してプレーした。コース自体は厳しくなかったが、ピッチコンディションや雨が降っていたので、もう少しちゃんと弾くことができていればと思った。結果は防げたが、もう一度相手に拾われてしまったので、そこでしっかりと断ち切れるくらいまでのプレーだったら、自分も満足できたと思う。
後ろからロングボールを入れてきたり、前からチェイシングにきたり、相手の特長をわかっていたので周りに声をかけていたが、うまく引っかかってしまったり、相手にチャンスを作られてしまう場面が多かった。相手の特長を分かっていて、伝えていながら、ボールを失っていたので、結果的に伝えられていないことになる。試合中に修正できればよかったなという思いはある。ただ、ゼロで抑えられたことは良かったと思う。無失点であることに尽きる。
GKとして絶対に目指すべきところは無失点で、勝つところだと思うので、いろいろと自分で試したいプレーはあるが、まずはしっかりとゼロにこだわってプレーしたいと思う。
《エミリー ギルニック》
長い時間プレーできていなかった中で試合にも出て、しっかりと勝ち点3をとれたことは素晴らしいことだと思う。残り10数分のところで出場し、個人的なプレーとしては良かったと言えないが、FWとして要求されることは得点を決めること、そこに関しては自分自身をもっと追求したい。素晴らしい雰囲気の中で、彼らのサポートだった。感動し、感謝している。得点を決めたかった気持ちは強かった。日本人の選手と比べて特長は違うが、強みの一つにフィジカルの強さがあるので、これからももっと活かしていきたい。
《乗松瑠華》
相手が1トップで、中盤が3枚だったので、そこをサイドハーフと、自分のセンターバックが相手の位置を見ながら相手をつかむことを意識していた。（自分の）ロングキックからこぼれてもボールを拾うことができ、二次攻撃が特にできていたのではないかと思う。このグラウンドで、金曜日に練習ができたので、そこで芝の状態をしっかりと確認できたのも（キックの精度において）良かったのかなと思う。ラストは5バックにし、しっかりとみんなで守りきれた。個人的にはコーナーキックで上がった時、決めたかった。
《柴田華絵》
攻めていても点が入らず、苦しい時間はあったが、勝利できたことは良かった。前半に点を取れたことは気持ち的にもチームのバランスを考えても良かったと思う。白木が粘ってくれて、私がいたところにボールを出してくれたので、うまく入って良かった。2点目は狙ったところにボールがいって良かった。最下位からのスタートだったが、直接対決2戦で勝てたのは良かったが、これからの戦いが大事。そこでも勝っていきたい。点が入らない時でも、1−0で勝てるチームになっていければと思う。勝ち点が1でも大事、1でも取りたい気持ちがある。苦しい戦いになると思うが、チーム全員で粘って、少しでも順位をあげたい。次はINAC。チャレンジャーとして戦えるので、前向きにトライしていきたい。
2016プレナスなでしこリーグ1部 第13節 岡山湯郷Belle戦
日時／9月18日（日） 13：01キックオフ
会場／浦和駒場スタジアム（埼玉県）
試合終了／3対0 （前半1対0） 完封勝利
観客数／1550人
主審／山下良美
副審／桐原純子・草処和江
第4の審判員／池田朋代
浦和レッズレディース
監督／吉田靖
≪先発メンバー≫
GK：池田咲紀子
DF：栗島朱里（89分→塩越柚歩）・乗松瑠華・長船加奈・北川ひかる
MF：柴田華絵・筏井りさ・猶本光・加藤千佳（86分→高畑志帆）
FW：後藤三知・白木星（79分→エミリー ギルニック）
≪SUB≫
GK：松本真未子
DF：臼井理恵
MF：長野風花
FW：遠藤優
□得点□
34分／後藤三知（PK）
66分・88分／柴田華絵
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