(石田達也)
4日(月)から10日(日)まで、Jヴィレッジでトレーニングキャンプを行う日本女子代表候補(なでしこジャパン)。三菱重工浦和レッズレディースからGK池田咲紀子、DF佐々木繭、DF清家貴子、DF南萌華、MF猶本光、MF塩越柚歩が招集されている。初日となった4日に池田太監督がオンライン会見に応じ、このキャンプの位置づけを次のように話した。
「選手の中には、招集していなかった選手もいるので、ボール、ゴール、勝利を“奪う”ことのテーマの確認。今までやってきたことの積み上げをもう一度整理することからスタートしたいと思っている」
今回のキャンプでは国内組を中心に初召集の選手やコンディション不良のため新たに追加招集された選手もおり、「国内選手を中心に招集し、チーム力のベースアップ、なでしこの力の輪を広げる」(池田監督)ためのものだと言う。
なでしこ全体の底上げはもちろんのこと、新戦力の発見と戦術へのフィットも念頭に入れてのことだろう。
1月にインドで開催されたAFC女子アジアカップでは、来年に開催されるワールドカップ出場権を確保したものの準決勝で中国女子代表と対戦(2−2)し、最終的にはPK戦(3−4)で敗れ大会3連覇を逃し、攻守での課題を残したことも事実である。
池田監督は「アジアカップを戦ってきた選手も、思い出すことを含めて確認も必要。新たな確認を多くするよりも、今までのことを細部にわたり突き詰めていく。新しい選手には、それを伝えることが多くなる」と話すと、アジアカップの反省点を踏まえ「守備のところで奪い切ること、強度、連動、トレーニングマッチではどうゲームコントロールをするか、ミーティングで選手たちと共有したい」と続けた。
今回のトレーニングキャンプでは2試合のトレーニングマッチ(東日本国際大学付属昌平高校・いわきFC U−18)が組まれているが、その狙いについて「1試合目に関しては、積み上げてきたことをトライし、そこで出た課題をトレーニングし共有する。課題と成果を生かすための2試合を行うプランニング」と口にした。
国内招集組のメリットを生かして、なでしこの力を積み上げていく構えだ。
日本女子代表常連組の池田、南、猶本らは自身のポジションをさらに確立させるため、佐々木、清家、塩越は、アピールし存在感を高めると同時にステップアップへの糧につなげることができるか。
なお、日本女子代表は、7月にEAFF E-1 サッカー選手権2022 決勝大会(中国)や、9月にアジア競技大会(中国/杭州)が控えるなか、6月27日(月)には、ヨーロッパへ遠征し、敵地でフィンランド女子代表と対戦する。
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