なでしこジャパンの指揮官に就任した、元浦和レッズの池田太監督。就任初となる代表合宿がきのう18日から千葉県内で行われた。メニューは週末、WEリーグがあったことからリカバリー中心で、1時間弱で終了した。
16日(土)、浦和駒場スタジアムで行われた三菱重工浦和レッズレディース対サンフレッチェ広島レジーナの試合前、池田監督とお会いした。
「就任おめでとうございます」と言うと「全力で頑張ります」とグータッチ。そんな全力を傾けるひたむきさに加え、持ち前の明るさが代表合宿のピッチにも反映されていた。
練習開始直前、総勢50人ほどの報道陣に小走りで駆け寄り「よろしくお願いします」と一礼。ふたたび小走りにチームの輪に向かうなど、愛称である熱男(あつお)の一端が見えた。
選手と走り、ボールを蹴り、指示を出す姿。それは大原サッカー場で見た、あの当時と同じ軽快さ。
熱男(あつお)の熱にあおられてか、選手たちの絶え間なく明るい声がグラウンドに響いた。
公開練習後に開かれたオンライン会見で池田監督は今回招集したメンバーの選考基準について「特長や自分の武器を持っている選手」「日頃のWEリーグでしっかりプレーしている選手」とし、今後も国内外にこだわらず、「全体のバランスを考え、チームを編成したい」と語った。
そこで改めて招集メンバーを見ると三菱重工浦和レッズレディース(以下・浦和)からGK池田咲紀子、DF南萌華、DF高橋はな、MF猶本光、FW菅澤優衣香の5選手。さらにかつて浦和に在籍したアルビレックス新潟レディースDF北川ひかる、マイナビ仙台レディースMF長野風花そして追加招集された大宮VENTUSのDF乗松瑠華が呼ばれている。
出場機会など、様々な理由から浦和を離れた選手が移籍先での活躍が認められ、代表でふたたびチームメイトになるというのも嬉しいことだ。
今回の合宿の趣旨は、監督いわく、おおまかなコンセプト、全体像を伝えることだという。
細かく具体的な戦術についてはこれからのタスクとなるが「強豪国でも受け身にならず準備と自信をもって戦いたい」としたことから、小細工なし真っ向勝負のサッカーの青写真が見える。
公開練習前のミーティングで池田監督は選手にこれまでの日本サッカーの歴史を映像で見せながらこう語った。
「未来を一緒に作ろう」
新たな歴史を作る新生なでしこジャパンが本格始動した。