8日(金)、三菱重工浦和レッズレディースはさいたま市内で10日(日)のAC長野パルセイロ・レディース戦に向けての調整を行った。
トレーニング終了後にオンライン会見に応じた楠瀬直木監督は、リーグ3連勝を振り返り「選手はスムーズにゲーム運びもやって、しっかりと締めてくれている。100点満点ではないが、70〜80点というところで勝点を取っていければ」と話す。その中で「ベンチにいる選手が先発を取っていくような、層を厚くして、誰が出てもというチームにしていきたい。選手層を厚くしていきたい」と続けた。
他チームにとっては贅沢な悩みに聞こえるかもしれないが、長丁場のリーグ戦を考えればケガや出場停止など不測の事態に備えることも大事だ。下からの突き上げがあってこそチームは成長するものである。
また楠瀬流マネジメントについては、勝って兜の緒を締めるのではなく、「ほとんど何も言わず次に向けてのことを選手に言っている」とのこと。
これに対してDF佐々木繭は「あまりメンバーも替わらずにきているので、あうんの呼吸の部分が大きい。勝てているので選手同士の話もポジティブなことが多い」と口にする。
今節の対戦相手のAC長野はリーグ5位(1勝2分1敗)に位置する。
「AC長野は非常にアグレッシブで若々しいチーム。プレシーズンのときよりも急速にチーム力が上がっている。侮れない相手で調子に乗せるとダークホース的な存在になり厄介。きっちりと慎重にゲームを運びたい」(楠瀬監督)。
相手チームも手をこまねいている訳ではない。浦和のサッカーをスカウティングし分析をする。ボールを握りながらもシュートまでいけない場面もあるが、楠瀬監督は「研究は当然のこと。サッカーは0−0、1−0の結果になる世界。何回もトライをし、チャンスをモノにする。どうぞ研究してください。隠すことない。駆け引きや精度が大事で、研究してもC・ロナウドやメッシは止められない。選手の力を最大限に発揮すればサッカーは1+1が3になる可能性もある」と力強く語った。
戦術的に3人目の動き、4人目の絡み、スルーパスなどアイディアを盛り込み、選手同士の役割を整理していく構えだ。
いま、チームと個の歯車がかみ合い、結果を出してほしい人が結果を出している。これこそ強者の証でもある。この証を手に浦和はAC長野を迎え撃つ。