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インタビュー

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「今年こそ絶対に優勝して、最高の景色を見られるように」塩越柚歩(浦和レッズレディース)

「REDSインタビュー」は、トップチームやレディースの選手、監督、スタッフ、関係者などのインタビューを掲載するコーナー。今回は浦和レッズレディースの塩越柚歩にインタビューした。



■プロフィール
塩越柚歩(しおこし・ゆずほ)
1997年11月1日生 166?/56?
前所属:浦和レッズレディースユース

写真提供:浦和レッズレディース


より一層、選手同士で流動的に動くことができるようになった

RP:ここまで浦和レッズレディースはなでしこリーグで(10月2日時点)9勝1分1敗、勝点「28」で首位を走っています。塩越選手から見て、ここまでの成績をどう見ていますか?
塩越:昨年、ケガをしてリーグの半分くらい試合に出られませんでした。
今年はシーズン初めから試合に絡んでいる、その立場から見て、チームの雰囲気は良く、サブの選手たちも頑張っています。ポジション争いが激しいことで強みが出ています。また今年は試合で途中から出る選手が結果を残していることが多いので、チーム全体の層が厚くなったなと感じます。

RP:今季はここまで勝っていますが、昨シーズンとの違いはありますか。
塩越:森(栄次)監督が2年目ということで、昨年より監督がやりたいサッカー、目指すサッカーが選手みんなに浸透していることが大きいと思います。
昨年からポゼッションして、パスで相手を崩していくとともに守備でも頑張っていこうというやり方をしていますが、今年はより一層、選手同士で流動的に動くことができるようになりました。
また守備の部分でボールを取り切れるシーンやボールを失った瞬間に(奪いに行こうと)パワーを出せる分、守備の時間が短くなり、チームの流れが良くなりました。

RP:流動的という言葉ありましたが、まさしくそうで右サイドの選手が左サイドに、ボランチの選手が前線にと動いていてもバランスよくできています。
それは森監督が時折、話す‘選手が考えてプレーする’ということに通じているように思います。
塩越:考えるプレーを踏まえて、試合中、相手が変則的にきた時、昨年は対応しきれていないなと、ピッチの外でもピッチの中でも感じました。
対応しながら、受け身にならずに、例えば「相手がこうプレッシャーが来たら、こうやって動いたほうが、ボールはスムーズに動くよね」とある程度、共通意識ができています。みんな気が利く動きができるので、ボランチが裏のスぺースに抜けたら、そこを誰かが埋めようとか、ポジションにこだわりすぎずに、また監督から「常に穴を埋めていこう」と言われていますし、みんなの意識が共通してできていることと思います。

RP:考えるという延長戦上で、互いの考えをすり合わせるという意味で昨年よりも選手間のコミュニケーションが長く、深くなったように思えますが。
塩越:ひとつひとつのプレーの食い違いはなるべくその都度、話していますし、監督からも話すことが増えたと言われており、無意識にできています。

RP:そうした見えない積み重ねがあってでしょうか、今年は強いなと感じます。
そのことを感じたのがリーグ3節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦でした。
昨季、リーグ、カップ、皇后杯とあと一歩という試合が多くありましたが、今年は昨年の負けたトラウマが一切なく、自信をもってプレーしていたことにも表れていたと思います。
塩越:相手をリスペクトしすぎないようにと監督から言われました。
もちろんリスペクトは大事ですが、しすぎない部分で気負わず、試合に臨めていました。その分、結果が出ているので、どんどんプラスになり、自信につながっています。今年はINAC神戸レオネッサに勝てたのもいい意味でリラックスしていて、自分たちのサッカーをやり切れた感じです。



森監督に指導してもらって、自分のプレーを引き出してもらっています

RP:レッズレディースの選手には特長のある選手が多くて、例えば、柴田選手は献身的で、栗島選手は頭の良さ、猶本選手は力強さを感じます。塩越選手はセンスの塊なような気がします。ご自身をどう分析していますか?
塩越:自分ではよくわかりませんが・・・感覚でやっているなとは思います。相手を抜くとき、ボールを受けたときは感覚でプレーすることが多いです。スピードでガンガン相手を抜くタイプではないので、幼いときから足元のプレーやテクニックのあるプレーが好きでした。そうしたプレースタイルはいまでも変わりません。

RP:これまで影響された選手や指導者のかたなどいらっしゃいましたか?
塩越:いまは森監督に指導してもらって、自分のプレーを引き出してもらっていますし、指導してもらってよかったなと思います。
あと育成アカデミー時代から見ていただいている下山さん(浦和レッズレディース:下山薫アシスタントコーチ)に言われていて、「なるべくボールにかかわりなさい」とアドバイスされ、神戸さん(浦和レッズユースレディース育成統括兼レディースユースコーチ:神戸慎太郎)からも「ボールにたくさん関わるように」と指導を受けました。
いまもそうですがボールにかかわる時間が長いほうが自分の良さが出ています。どんどんボールに触ることでコンディションアップにつながっています。

RP:塩越選手がボールにかかわると、スタンドから「何かが起こるぞ」という期待感が伝わってきます。そうしたことが塩越選手の魅力のひとつと思います。頑張りやひたむきさが感じられる選手とともに塩越選手のようなわくわくされる選手が増えると、なでしこのすそ野が広がると思います。
塩越:見てくれる人が楽しんでくれるようなサッカーや魅せるプレーを表現したいですし、嬉しいことです。

RP:残り7試合ですが、ここからが本当の勝負になりますね。
塩越:いま2位の日テレ・東京ヴェルディベレーザと勝点「6」離れていますが、その差は2試合で埋まってしまいます。そう考えると、差はあってないようなものだと考えています。
昨季リーグ戦で引き分けが1試合もなかったんですが、前節アウェイでセレッソ大阪堺レディースに引き分けたことは成長した点です。
自分自身、ここまで良い調子で勝点を積み重ねていること、ピッチに立つ時間が長いとその分、自信につながっています。
残り7試合ですが、長いようであっという間に終わるような気がします。勝ちたい、その気持ちには変わりはありませんが、気負わず、自分たちのサッカーを信じていけば、結果はついてくると思います。

RP:最後にレッズプレス!!のユーザーにメッセージを。
塩越:優勝争いができる順位にいて、残り7試合、私自身、優勝を経験したことがありません。
ことしは女子サッカーにとって節目の年で、ことしこそ絶対に優勝して、最高の景色を見られるように頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。

RP:ありがとうございました。

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