沖永雄一郎氏が見た、GK西川周作J通算600試合出場の大記録の背景



500試合を達成したのが3年と少し前。当時のエル・ゴラッソで「楢?正剛氏の631試合超えも十分に可能だろう」といった内容のコラムを書いたが、そこには多分に希望的観測が入っていた。というよりも、現在から振り返ることでそう思うようになっただろうか。

わたしも多少はGKについての知識がついた。いまの視点から見ると、2021シーズンの西川周作は野性味にあふれている。そしてどちらかというと、下り坂にあった。

2022シーズンは、そこにジョアン・ミレッの指導が入り混じってスマートさとの混合になった。もっとも派手に映った時期かもしれない。

そしてベストイレブンに返り咲いた昨季、2023シーズンはなんというか、エレガントである。

技術を追求して無駄が削ぎ落されていくGKは、このような形になるのだろうか。600試合の大記録を達成したこの日も、少ない守備機会ながら的確な処理でゴールを守り切った。最後の失点は横浜F・マリノスからしても偶然の産物的なもので、なかなか防ぐのは難しかったが。

また、ここ数試合は足もとにも変化が現れている。西川周作はもともとロングパントのひとで、細かなビルドアップは得意ではなかった。しかし最近はボールの置きどころにも変化が見られ、落ち着きが増している。セービング以外の技術にも進化の兆しが見え始めた。

3年前は半信半疑なところもあったが、いまの状態を見ていると急速な衰えは考えづらい。すべての記録を通過点として、その先も活躍してくれることだろう。

(エル・ゴラッソ浦和レッズ担当ライター沖永雄一郎)


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J1第12節・横浜FM戦=ポイント


沖永雄一郎氏が見た、GK西川周作J通算600試合出場の大記録の背景



500試合を達成したのが3年と少し前。当時のエル・ゴラッソで「楢?正剛氏の631試合超えも十分に可能だろう」といった内容のコラムを書いたが、そこには多分に希望的観測が入っていた。というよりも、現在から振り返ることでそう思うようになっただろうか。

わたしも多少はGKについての知識がついた。いまの視点から見ると、2021シーズンの西川周作は野性味にあふれている。そしてどちらかというと、下り坂にあった。

2022シーズンは、そこにジョアン・ミレッの指導が入り混じってスマートさとの混合になった。もっとも派手に映った時期かもしれない。

そしてベストイレブンに返り咲いた昨季、2023シーズンはなんというか、エレガントである。

技術を追求して無駄が削ぎ落されていくGKは、このような形になるのだろうか。600試合の大記録を達成したこの日も、少ない守備機会ながら的確な処理でゴールを守り切った。最後の失点は横浜F・マリノスからしても偶然の産物的なもので、なかなか防ぐのは難しかったが。

また、ここ数試合は足もとにも変化が現れている。西川周作はもともとロングパントのひとで、細かなビルドアップは得意ではなかった。しかし最近はボールの置きどころにも変化が見られ、落ち着きが増している。セービング以外の技術にも進化の兆しが見え始めた。

3年前は半信半疑なところもあったが、いまの状態を見ていると急速な衰えは考えづらい。すべての記録を通過点として、その先も活躍してくれることだろう。

(エル・ゴラッソ浦和レッズ担当ライター沖永雄一郎)


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