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ペトロヴィッチ監督辞任表明

「私は来季、このクラブに残らないことを決めた」とペトロヴィッチ監督は大宮戦敗戦後の会見で辞任を表明した。会見場に衝撃が走った。ペトロヴィッチ監督は数週間前から辞任を決めており、胸に秘めていたことだった。

監督は会見後の記者の囲み取材の中で、大原での仕事に満足していたこと、またクラブにシーズン当初から選手獲得などの要求は一切せず、クラブのためになるのならばと、エジミウソン放出も承諾したことなど明かした。だが監督からの辞任の理由は「話す時期ではない」と明らかにされなかった。

ヤマザキナビスコカップで決勝進出は決めたが、リーグでの成績は振るわず。第21節・アウェーのアルビレックス新潟戦から八試合勝ちなしとなっている。しかも五戦連続ノーゴール。おまけに降格圏内の16位という結果であり、この低迷の一端には監督の責任が当然出てくるだろう。

だが、辞任の理由はそればかりではなさそうだ。監督の話からはクラブへの不信感が感じられた。監督はクラブ内にいる人物、具体的な名前こそ出さなかったものの、その人物と今年6月の時点で来季続投への話し合いが行われ、監督には続投が言い渡されたそうだ。監督は契約書を交わさなければとしたが、その人物は「ヨーロッパと違い、日本では口で言ったことは必ず守る」と言われたそうだ。

だが結局、続投話はその後うやむやのままになり、ここまできてしまったようだ。監督は現時点で、明確な辞任理由を明かしてはいないが、クラブへの何かしらの不信感が今回の発表につながったと考えられる。

この辞任発表に選手はみな寝耳に水の様子。これはクラブも同じだった。橋本光夫代表は「直接、聞いてはいない。どういう意図を持ってのことかも分からない。ノーコメントにしたい」と語った。

「常にコミュニケーションは取っている」と話していた橋本代表だが、9月の柱谷幸一前GM解任同様、肝となる部分で腑に落ちないことばかりが続く。今、山道守彦GM代行がチームに同行し、事情説明している最中のようだが、このままで残り5試合を戦っていけるのだろうか。

浦和にまたしても暗雲がたれこめてきた。



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