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REDSニュース|鈴木啓太氏のAuBが、京都・京セラと3社で共同研究契約を結ぶ|レッズプレス!!

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鈴木啓太氏のAuBが、京都・京セラと3社で共同研究契約を結ぶ

2月25日(火)、都内で浦和レッズOBの鈴木啓太が記者会見に臨むという情報が入り、会見場を訪ねた。

鈴木氏は子供の頃から母の強い影響を受け、長きにわたり、腸内環境、腸内フローラに注目。自身のコンディションの状態を「便を見ること」で感じていた。そして現役引退後のセカンドキャリアとして、アスリートの腸を研究する「AuB株式会社」を設立し、2016年1月に代表取締役に就任した。AuBは、今年1月中旬には、プロ野球のセ・リーグ所属の巨人が栄養サポート分野で業務委託契約を結んだと発表し、話題を集めていた。いよいよ今度は、Jリーグに参入することになった。

今回、AuBが保有する解析データを用いて、共同研究契約を締結したのは、J2リーグでJ1復帰を目指す京都サンガF.C.を運営する株式会社京都パープルサンガ、京セラ株式会社。この3社で、アスリートのパフォーマンス向上や、将来は一般利用を目指したデバイスシステムの開発、具体的には、便のにおいで腸内フローラを容易に計測し、腸内細菌のデータベースと、においのデータの関連性をAIが学習し、腸内フローラの傾向を診断することができるデバイスの実現を目指している。それが、トップアスリートに限らず、多くの人々の健康維持に寄与することを目的に置いている。

すでに鈴木氏は京都サンガF.C.Uー18に所属する選手の便の検体を受け、腸内フローラの状態と多くのトップアスリートから導いたデータを活用し、現場のコーチングスタッフらとディスカッションを重ねたという。

もともと、京都サンガF.C.は京都から日本、そして世界へと羽ばたく選手を育成するためのシステム『スカラーアスリートプロジェクト』を2006年に発足し、昨季はJリーグから最優秀育成クラブ賞を受賞している。このシステムでは京セラが寮を整備し、全寮制システムをとっている。さらに学費は立命館学園が基金を作り、奨学金として負担。食事などは京都サンガF.C.が負担しているという。さらなる向上を求め、今回のプロジェクトに賛同し、若い世代のパフォーマンス向上を期待している。会見には、同クラブの伊藤雅章代表取締役社長が登壇された。

今回、企業の代表取締役として会見に臨んだ鈴木氏。質疑応答では、経済誌などさまざまな分野から質問を受け、現役時代同様に冷静に答えていた。鈴木氏が自身のインスタグラムで、今季より京都サンガF.C.でプレーする森脇良太との2ショットを載せていたのは、この大きなプロジェクトが静かに動いていたためだった。

(有賀久子)




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