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REDSニュース|浦和レッズ Talk on Together 2020を開催。「偶然ではない、必然でのタイトルを」|レッズプレス!!

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浦和レッズ Talk on Together 2020を開催。「偶然ではない、必然でのタイトルを」

きのう1月30日(木)午後7時から、さいたま市民会館うらわ 大ホールで「浦和レッズ Talk on Together 2020」が開催された。

会には立花洋一代表をはじめ、戸苅淳フットボール本部長、土田尚史スポーツダイレクター、西野努テクニカルダイレクター。パネリストとして、浦和OB永井雄一郎さんが登壇した。

約1時間半におよぶ会では、昨年末の新強化体制で示された「浦和を背負う責任」「浦和のために走り、闘い、貫く」といったコンセプト。3年計画の1年目である20年シーズンを変革元年とし「ACL出場権獲得」「得失点差+2桁」を掲げ、21年飛躍、22年リーグ優勝。その後は優勝争いあるいはリーグ連覇という中長期プランを改めて説明した。

来シーズンにむけ、強化スタッフと大槻毅監督が膝を交え、昨季のリーグ戦を振り返りながら、得点・失点数、時間帯などの細かいデータをもとに、主力選手の高齢化、リーダーの不在、トレーニングの内容などの問題点を洗い出し、共有。これらを踏まえ、今季に生かしている最中であることを説明された。

こうしたなか、注目は先日、加入が発表されたU-23オーストラリア代表でキャプテンを務めるDFトーマス・デンについての話題も。

なぜ獲得したのか?守備ラインをできるだけ高く押し上げ、ボールを奪い、すぐさま攻撃を目指す今季の戦いのなか、どうしても背後に広大なスペースができてしまう。土田SDがこのスペースを埋める俊足DFを探していたところ、身体能力が高く、左右センターバックおよびサイドバックでプレーができるトーマス・デンが候補に挙がったと説明した。

映像を見た土田SDは「パフォーマンスとともにピッチでの立ち振る舞い、インタビューの受け答えに感心させられた。私は英語がわからないが、いい奴だ!やってくれるはず」とGOサイン。即断即決。オファーから5日間でまとめた、まさに電撃加入となった。

会のなかで繰り返されたのは、軸となるコンセプトの構築について。

昨オフ、杉岡大暉ら有望な若手選手にオファーを断られたことに触れ、土田SDは「浦和にはコンセプトがない。コンセプトがしっかりすれば、必要性が伝わり、選手はむいてくれる。これまでは就任した監督への丸投げサッカーだった。しっかりとしたコンセプトを構築し、いいチームを作りたい」とその必要性を語った。

さらに土田SDはクラブ・チームと浦和の街との乖離にも触れ「街との一体感が必要。(ホームゲームがかつての浦和駒場から埼スタでほぼ行われていることを受け)距離が離れている分、よりやらなければならない」と今後、地元で行われるイベントへの選手の参加を明言した。

今回、371人のファン・サポーターが傍聴したが、その大半はクラブ・チームが新たなコンセプトを打ち出したことを評価する一方、「本当にできるか」「成績に結びつくのか」と不安は多いはず。これはクラブ側も重々承知だ。クラブ幹部は今回の開催の意義について「ファン・サポーターの方に伝わるかどうかはわからない。でも、いまのクラブの気持ちを逃げずに、正々堂々と伝える機会となれば」と語った。

約1時間半の内容は従来、語られた内容のおさらいで、前のめりになる内容はほぼなかった。

ただ、クラブが生まれ変わろうとする本気度は伝わったはずだ。

会で最も印象に残ったのは戸苅本部長のこの言葉。
「偶然ではない、必然でのタイトルを」。
その一歩をクラブ、チームはしっかり踏み出した。

(佐藤亮太)




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