back

REDSPRESS EYES|発信力を高めること〜浦和レッズ後援会・その2|レッズプレス!!

top
発信力を高めること〜浦和レッズ後援会・その2

(有賀久子)

発信力を高めること〜浦和レッズ後援会・その2



『REDSPRESS EYES』取材テーマは、一般社団法人浦和レッズ後援会。その活動の中から、個人会員で構成されるスチュワード(スポーツボランティア)を軸に、後援会の活動に迫っている。

今年2月、定時社員総会がさいたま市内のホテルで開かれ、第5号議案:役員改選があり、2024年度役員が承認された。新任の1人に、中村修三さんの名前がある。今年度より、浦和レッズ後援会の専務理事に就任した。

中村さんと言えば、かつてトップチームで広報部長やゼネラルマネジャーなどを歴任し、日本サッカー協会では、日本女子代表チームの強化責任者として、2011年のFIFA女子ワールドカップでの、なでしこジャパンの世界一に携わった人物。

そんなクラブや強化の中枢を担った人物であっても、浦和レッズ後援会の一員になって初めて知る活動が多かったという。ここまで4ヶ月間、中村さんの姿は、スチュワードが活動するトップチームや三菱重工浦和レッズレディースの公式戦はもちろんのこと、後援会やレッズランドが主催するイベントにあった。

中村さんが専務理事を就任した時から注力しているのは、後援会自体の発信力だ。

自身が後援会の活動内容を知らずに過ごしていたように、浦和レッズサポーターの中にも、まだまだ情報が届いていない、後援会の存在や活動を知らない人が多いことを前提に、“動く”こと、“発信”することを念頭に置いている。

一般的に後援会という立場は、個人や団体の活動を、心のままに応援したいと思う人々が集い、後援、あるいは支持する団体をさす。印象として、ここ10数年の浦和レッズ後援会は、一般的な解釈の通り、スチュワード活動という試合運営の中核メンバーでありながらも、遠巻きに立ち位置をとり、クラブ側も、その距離をつめていない印象があった。

コロナ禍を経ての今の時代で、単純比較はできないが、筆者が知る後援会の活動は、アウェイゲームを中心とした応援ツアーや激励会、納会といった、年に1度の集いだけではなく、トップチームの新人選手が、浦和レッズを支える方々の存在や業務を知るために、後援会の協力のもと、スチュワード活動を体験する新人研修もあった。

中村さんは、培ってきたクラブとの人脈をもとに、後援会と浦和レッズとの距離を再び近づけたいと考えている。「後援会の存在は、当たり前ではないこと。もっとレッズファミリーという認識をもってもらいたいこと。クラブと後援会、2本の線が並行に走っているが、その間隔を縮めたい」とイメージする。

そんな中村さんの行動の軸となる、後援会自体の発信力。

浦和レッズ後援会特集・その1で、岩尾憲の言葉を記したが、岩尾は、2月に埼スタで実施された「2024年第1回スチュワード研修会」(参加49名)で、スチュワードの前に立ち、メッセージを残している。

実は当日、マティアス体制として沖縄・金武町トレーニングキャンプを終えたチームが急きょ、埼スタに集まっていた。また、レッズレディースの角田楓佳、高塚映奈も、強化担当と埼スタを訪れていた。そこで、中村さんがクラブに打診し、マティアス監督や岩尾、角田、高塚が、直接、スチュワードの方々に感謝の気持ちを伝える場が実現した。

さらに、浦和レッズ後援会では、公式戦前に埼スタのメインピッチで行われる伝統の一戦『URAWA KIDS MATCH』の時間帯から、オーロラビジョンでは、浦和レッズ後援会のスチュワード活動参加者募集を兼ねたPR動画が流れている。スタンドが埋まってからの時間帯、J1リーグのハーフタイムにも。

将来的には、トップチーム、レディースチームの選手にも、機会の復活として、スチュワード活動を体験してもらいたいと考える。

中村さんは「後援会の活動の1つであるスチュワードについて、私自身、その存在や活動を知っていたが、今思えば、表面的だった。多くの方が、日中に自身の仕事に取り組み、土日に組まれる公式戦に参加している。そのためにミーティングを行ったり、資料を作ったり。それはもう、事務局のスタッフの1人として活動しているようなもので、実際に組織に入って、その活動の範囲や細やかさに驚いた。リスペクトしかない。頭が下がる」と率直な思いを口にし、その会員の皆さんの刺激になることならば、と今後もクラブにも積極的に働きかけたいと中村さんは語った。

より活発に動き始めた浦和レッズ後援会に触れている印象だ。

・・・・・・

ログイン・会員登録はコチラから
すべての記事をご覧いただくには、会員登録が必要です。
※既に会員登録済みの場合、ログインを行うことで閲覧可能となります。



(c)REDS PRESS