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REDSPRESS EYES|ありがとう、平川忠亮〜OBからのコメント集|レッズプレス!!

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ありがとう、平川忠亮〜OBからのコメント集


今季限りで現役を引退した平川忠亮。レッズOBからの、平川へのメッセージをお届けします。

 

《岡野雅行(ガイナーレ鳥取代表取締役)》
ヒラとは、ヴィッセル神戸時代にサイドで対戦経験がある。あの時(2002年)は、たまたま抜けちゃったんだけどね(笑)本来のヒラのスピードは尋常じゃない。脚も立派でね。
脚と言えば、ほら、ヒラってさ、ずっと浦和レッズのいじられキャラだったじゃないですか。えっ?!忘れちゃいましたか?練習場の看板を使って、脚のストレッチをする時にだって、ヒラがやると、ヒラのパワーが強すぎる!!って言って、みんなで倒れてみたり。これって言葉にすると、本当に単純なことなのだけれど、ヒラにかかると……(笑)。
個性あふれる選手がいる中で、ムードメーカーだったヒラ。だから、僕らにとってのヒラは、いじられ役。本当に人間として素晴らしい選手で、ヒラとは練習を離れたところでも、ずっと一緒にいたかな。
チームでは、自分もそうだが、1人抜け、2人抜け、とヒラが最年長になっていくうちに、役割も変わっていったのだと思う。
プレーヤーとしてはスピードもあり、頭の良い選手。人のために全力でプレーできる選手だった。それは誰にでも出来るわけではない。ヒラだから出来たのだと思う。試合に出られないシーズンが増えてきても、ヒラだったら、絶対に毎日、全力だったでしょう。それは見ていなくても、分かる。ヒラと出会えた若い選手は、ヒラが日々、何をしてきたかを忘れないでもらいたい。
これからもヒラはヒラでいるだろうし、これからどんな指導者になっていくかは、仲間として、とても楽しみ。
今度、ヒラに会ったら、また倒れなきゃ。ヒラは、パワーをまとっているからね。これはね、本当に喋りじゃ面白く伝わらないのよ。
ヒラ、お疲れさまでした!




《堀之内聖(浦和強化部スタッフ)》
17年間、1つのクラブ、それもずっとJ1にいる浦和レッズというチームで、毎年、試合にも出てきた。今年は、リーグ最年長記録も更新した。プレーヤーだったら、そのすごさを誰もが感じるところだと思う。リーグ最終節のFC東京戦もいぶし銀のプレーを見せていた。
大学時代、ユニバーシアード代表では、ヒラがキャプテンで、僕が副キャプテン。当時から、背中で引っ張るようなキャプテンだった。レッズでも、そのスタイルは変わらなかった。
(思い出は)みんな、そうだろうけど、1番覚えているのはACL準決勝でのPK。ヒラは絶対に右上に蹴ると思ったけれど、同時に絶対に決まるとも思っていた。本人も、緊張していただろうけど、自信はあったと思う。だから、ハーフラインから1番最初にダッシュしていた。あの時、絶対に1番で抱きついてやろうと思って。
本人も言っていたが、昔は、感情の波があった。それは、自分で気をつけて波をなくすようにした、と。大学の時は、ケガが多かったイメージ。プロに入ってからは、大きいケガはほとんどなかったと思う。家族や、日頃のケアが大きかったと思う。
17年間の選手生活、お疲れさまでした。ヒラとの関係は終わりではなく、まだまだ続く。立場は違うけれど、レッズのためにということは変わらない。これからもよろしく。


《都築龍太》
内に秘めた、戦う気持ちを出してプレーする、浦和レッズにとって大切なプレーヤーだった。人間の部分で、他の選手の支えになっていたと思うので、引退は寂しい。ただ、十分にやったんじゃないか。
チームの中心選手が多くいなくなっていった中で、ずっとヒラは残っていた。最初はリーダーシップをもって何かをやる選手ではなかったが、環境がヒラに責任を与えていったのだと思う。それこそ1人の人間としても成長できたのではないか。
それが、これから指導者としてやっていく時に、その経験は生きるはず。


《鈴木啓太》
ヒラさんは、静岡の先輩。(小野)伸二さんからも、“どんな人なのか”という話を聞いていた。(一緒にプレーすれば)能力がある選手だということはすぐに感じたけれど、自分だって、浦和レッズに加入して2年が経っただけ。3年目の自分は若かったし、ヒラさんも若い。ポジションは違っても、同世代のライバルだと認識して毎日の練習に取り組む当時の自分がいた。
そこから14年間、ずっと一緒だった。背番号も13番と14番。ロッカールームも隣だし、ずっと一緒にいたのがヒラさんだった。僕らが若い頃は、チームを岡野さんや内舘秀樹さんなど多くの選手が引っ張ってくれていたが、段々とそういう選手がいなくなり、自分たちが経験も年齢も上になった時に、ヒラさんが引っ張ってくれた。自分もそうだが、ヒラさんの背中を見て学んだ選手は多いだろう。
自分がキャプテンを任された時には、副キャプテンがヒラさん。自分にとっては、同世代として、チームをどういう風にしようかという時の相談相手、仲間であった。ヒラさんというのは、大きな声を出して発言する人ではないが、影響力がある人。ひと言に重みがあるというか、チームを後ろからしっかりと支えてくれている。たとえば、相手の嫌がることもハッキリと言ってくれるし、腐りかけている選手に対しても「それは違うぞ」と言ってくれるような人。
キャプテンと副キャプテンを担った2011年は、本当に苦しいシーズンだった。それは選手たちの責任でもあるのだが、自分たちは「今、チームは成長しているぞ」と感じる時代も、結果が出始めた良い時代も知っている。それだけに、チームが途中からうまく歯車が回らなくなって、本当に苦しかった。その苦しさを「苦しいよね」と一緒に話せる人がヒラさんだった。
これから指導者になっていくヒラさん。その気持ちを聞いて、それが一番良いなと思った。とても聡明な人だし、そこに情熱もある。内に秘める想いを持っている人が浦和レッズというクラブに残るというのは非常に価値がある。これから、ヒラさんがどのように進んでいくのか、楽しみである。そして、浦和レッズというクラブが、これからどういう風にこの先の道を進んでいくか。当然、変化は起こるし、変わらなければいけない部分もあるだろう。でも、変わってはいけないところもある。ヒラさんには今まで経験してきたこと、浦和レッズというクラブを、身をもって体感したことを、選手ではない立場から多くの人に伝えてもらいたい。それを伝えていくことが、今後のヒラさんの仕事になるだろう。
ヒラさんはヒラさんなりの考え方があるから、どういう風に思い描き、それを実行していくのかに興味がある。
プライベートでは、若い頃から一緒によく出かけ、互いに家庭を持ってからは、子供の年齢も同じぐらいだから、子育ての話もした。ヒラさんは人見知りだから、最初はとっつき難いとか、怒っているのかとか思う人がいたかもしれないけれど、誰とでも、誰に対しても、フラットで接するのがヒラさん。だからこそ、信頼されると思うし、最後のリーグ戦にあれだけ多くの友人が集まったのはヒラさんだからこそ。
2018シーズン、浦和レッズは、天皇杯で優勝し、良い形で終わった。実際、ヒラさんという選手が去ったり、クラブを見ても、いろいろな意味で変化しているところだと思う。実際、難しい場面はあると思う。だけれど、2019シーズンの浦和レッズには、“僕らはこういう道に進むんだよ”という、そんな道を示す戦いが見たい。どこに向かうんだろうではなく、こちらへ向かうんだよというビジョン。チームだけではなく、クラブ全体がどこへ向かっているのかを示す義務があるのではないか。そういう意味では、オリヴェイラ監督には明確なビジョンがあると思うので、来シーズン、誰がオリヴェイラ監督のもとでピッチに立つかは分からないが、きっといろいろなものが明確になる戦いをしてくれるのではないかと思う。

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