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レディース練習レポート|明日12日はAWCLグループステージ第3節・21時から〜第2節を振り返る楠瀬監督&丹野選手|レッズプレス!!

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明日12日はAWCLグループステージ第3節・21時から〜第2節を振り返る楠瀬監督&丹野選手

(有賀久子)

明日12日はAWCLグループステージ第3節・21時から〜第2節を振り返る楠瀬監督&丹野選手


中2日で、田んぼのようなピッチコンディション。一般的に考えれば、最悪の試合条件で、“きょうは、レッズレディースらしいプレーは封印されたか”と画面の前で頭を抱えたが、終わってみれば、レッズレディースらしいプレーが随所に見られ、2対0というクリーンシートの勝利をおさめた。
レッズプレス!!が思う、レッズレディースらしさとは。

パスサッカーと言えるが、そのスタイルを可能とする、芯の部分にある、選手たちの、細部にわたる丁寧なプレーと正確なテクニックと挙げたい。楠瀬直木監督のもとで取り組んでいる、日々の練習の積み重ねが、こうした環境下でも、サッカーを成立させていた。



では、楠瀬監督が考えるレッズレディースらしさとは何か。

「らしさ、というところでは、レッズは、やっぱり負けちゃいけない、ということ。常々、言っているんですよね。何があろうと、過密だろうが何だろうが。(サッカーとは)勝つためにやるスポーツでもありますから。じゃあ、きょうは、どういう風にするの?と。細かくパスを繋いでいけるならば良いし、そうじゃなければ、違うことを」と、レッズのエンブレムを背負う責任が伝わってきた。

三菱重工浦和レッズレディースは、グループステージ第3戦を残し、来年3月に開催予定のAFC女子チャンピオンズリーグのノックアウトステージ進出を決めた。首位通過をかけて、あす10月12日(土)、今回のセントラル開催地ベトナムの地元クラブ、ホーチミン・シティ戦に挑む。

9日(水)に行われた第2戦・台中戦は、開始直前の雷雨で、キックオフが20分ほど遅れた。ピッチコンディションは初戦以上に悪化し、白を基調とした2ndユニフォームが、瞬く間に色が変わった。ソックスは、泥だらけ。

大量に水を含んだピッチでは、ボールが止まり、レッズレディースが誇るパスサッカーを展開するには、苦しい状況だった。浮き球のパスを狙いながら、何とか試合を進めていくも、テンポを作りにくい。特に、サイドの芝は重く、厳しい戦いを強いられた。

その中でも、果敢にドリブルを仕掛け、ゴールに向かう姿を見せ続けたのが、背番号26・MF丹野凜々香(たんの・りりか)だ。躊躇なく、突っこんでいった。そうかと思えば、2点目のように、裏に抜け出し、柴田華絵からの完璧な浮き球を受け、冷静にシュートを決めてみせた。丹野の魅力がつまったゲームとなった。



丹野は「(第2戦は)いつもスタートから出ていない選手が多かったのですが、監督からは「自分の良さを」という言葉があって、自分はドリブルで、どんどん仕掛けようというのは決めていて。というか、自分の特長を出したいと思っていたので、ピッチもありましたけど、それに関係なく、仕掛けたいなとずっと思って、仕掛けていきました」と頼もしい言葉。

2点目の場面を振り返ってもらうと、丹野は「このベトナム入りする前のリーグ戦の時から、練習でポケットをとっていこうというのが(要因の)1つあったのと、あとはピッチコンディション。試合前に、バックパスは絶対にやめようというのと、浮き球をどんどん使っていこうと選手たちで話していて、その2つが、ちょうど合わさった結果のゴールかなと思います。このクラブで、スタートから出るというのは、すごいこと。というか、目標にしていたことなので、すごく楽しみにしていましたし、これまで、そんなに出場時間もなかったので、出場できる幸せをかみ締めながら試合に出ていました」と笑顔を見せた。

90分間戦いきった丹野は、こんな『こぼれ話』を披露してくれた。試合後の、西芳照シェフによる食事だが(この日は、冷やしトマトパスタとタイカレーを中心に)、「眠くて、あまり食べられなくて。フォーを食べて、すぐに部屋に戻った」と疲労困憊で眠気に襲われていたことを振り返った。試合経験を重ねていけば、疲労の逃がし方も覚え、胃腸もどんどんと強くなるはずだ。

丹野を筆頭に、この日、楠瀬監督は、初戦から7名の若手選手を起用した。「大幅なメンバー変更を決断し、どんな気持ちで送り出したのか」と楠瀬監督に尋ねると、「大幅のようで、大幅ではないんですよ」と言う。「たとえば、塩越(柚歩)、柴田(華絵)、伊藤(美紀)というレギュラークラスがいて、(他の若手選手が)そこと、ちゃんと同じテンションでサッカーができるか」という点を重要視し、チーム全体の底上げを図っている。


「丹野なんかは、できてきそうになった、やっと。角田とか、藤?(智子)は、自分の持っている質で、早々に仲間入りができて。ただ、あとは継続性なんですけれども。(レギュラー陣の)ベースを残しながら、たとえば、秋本(佳音)がそこについていけるか、岡村(來佳)が、U-20では活躍したけれど、そのテンションで、集中していけるかというのも試したいのと、そこについて行かせたかった。そこを見る、楽しみというか、はありました。発見もありましたし、うーん、残念というところもありましたし、ただ、それを、やはり、レギュラー陣がちゃんと受け入れて、引っ張っていってくれました。チーム作りをする上で、(AWCLノックアウトステージやWEリーグ終盤を控える)3月、4月頃に良い形になってきたら良いなとは思っています」と語った。


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